kuro96
カトラリー

くせのない形、ほどよい大きさ、軽さ。
手が疲れず、毎日使いたいカトラリー。

カトラリー選びは、案外難しいなと常々思っています。スプーンは、卵型、しずく型、まん丸…といろんな形がありますし、フォークの刺す部分も、歯の本数や長さ・細さ・深さと実にさまざまですから、見た目も使い心地も、自分や家族にとって「これだ」と思えるカトラリーを見つけることは、なかなか容易ではありません。また、洋食器ゆえかもしれませんが、日本人には少し大きく重く感じる場合も多く、その“ほんの少しの負担”が、また使いたいという気持ちを削いでしまったりすることもあります。
そんななか出会ったこのkuro96（くろ）は、多くの方にとって「しっくり来る」のでは、と思えるカトラリーです。柔らかな卵型のスタンダードなスプーン、四本の歯が鋭すぎず長すぎないフォーク、そして、フォークやスプーンと並べても大げさにならない、徹底的に装飾を抑えたナイフ、しっかりとすくえつつ口に運んだときに違和感のないスープスプーン。そして、そのどれもが、軽すぎないギリギリの重さ、持った感覚と口あたりのちょうどいいバランスをついた薄さ・太さで作られているため、じつにストレスのない使い心地です。手が小さめの方でもきっと手が疲れないのでは、と思います。

気軽に使える小さめのナイフと、
軽い力で持てるスープスプーンも魅力。

僕はパスタが好きなので、フォークとスプーンはいつも探しているのですが、このkuroのカトラリーで思いがけず驚いたのは、ナイフとスープスプーンの使い心地の良さ。
一般的なディナーナイフは、お皿の上で肉や魚をしっかりとカットするシーンを想定した重厚な作りのものが多く、ふだんの食卓で使うには華やかすぎる気がしていたのですが、このkuroのナイフは、薄くフラットで全長も短め、フォークやスプーンよりも控えめな存在感です。それゆえに、ふだん使いにとても合っていて、オムレツやパンケーキなど、軽めの朝食メニューにも合いますし、お子さんのために料理を小分けにする、といったシーンにも気軽に使えると思います。
また、スープスプーンは、しっかりとスープをすくえる、丸く深さがある形状と、それに反するような細めの柄のバランスが見事です。軽い力でたっぷりの量をすくい上げる、てこの原理を効かせたような設計が、使い心地のよさを生んでいる気がします。
フォークとスプーンに合わせて、ぜひこのナイフとスープスプーンも使ってみていただきたいです。

静かに映える、深くうつくしい黒。
つや消しの、雰囲気のある質感。

使い心地の良さばかり語ってしまいましたが、このカトラリーのいちばんの特徴は、黒色であること。白の食器に合わせると食卓が引き締まり、新鮮な雰囲気になりますし、黒やグレー、ガラスなどのプレートと一緒に使うと、クールさがより際立ち、まるでモダンなレストランのような印象的なコーディネートになります。
この黒は、地の金属に黒色を塗装をする方法ではなく、化学反応を起こして金属そのものを黒く染める「黒染め」という技術で仕上げられたもの。つまり、色が剥げる心配はなく、元々の金属の風合いを生かせるという特徴があります。今回kikkakeでお取り扱いする「ざらざら」というシリーズは、マットな金属で作られたカトラリーに黒染めを施したもの。つやを抑えた、柔らかい鈍みのある深い黒が、静かでクールな存在感です。
一方で、染めるという技法ゆえ、ごくわずかですが、染めムラや液だれ、ほんの少しの斑点などが生じることがあるのですが、黒の風合いの一つとしてお考えいただけたら嬉しいです。

商品特性・ご留意いただきたいこと

• 初めて使用する際は、食器用洗剤をつけたスポンジで優しく洗い、よくすすいで下さい。まれに、黒い煤（すす）が残っている場合がありますが、化学反応で発生した酸化鉄のため、人体に影響はありません。
• 食洗機はご使用いただけます。電子レンジはご使用になれません。
• 浸け置きや、洗浄後に濡れたまま放置することはお控え下さい。洗浄後は、ふきんなどで水気を拭き取り、よく乾燥させてから保管して下さい。
• 油分や水分が残っていたり、汚れが付着したまま放置すると、変色やシミ、サビの原因となりますのでお控え下さい。
• 硬いものや鋭利なものでこすると黒染めが薄くなる原因となります。また、長期の使用により、黒染めが薄くなる場合があります。
• 黒染めという技法による若干の染ムラにより、一点一点表情が異なる場合があります。
• 製造工程上の工具跡や液だれの跡がうっすらと生じたり、化学反応による小さな金属の斑点が出る場合があること、あらかじめご了承下さい。